労働市場の変遷

昔図書館で読んだ本。ホントは下に貼った巻の部分(ローマ以降の暗黒時代)で取り上げられたイギリスのれきしを読みたかったのだが、内容が面白かったのでついつい続刊まで手を出したもの。中学くらいから使用する教科書らしいが、流石に世界を統治していた国だけ有って、歴史っていう概念は有っても、イギリス史と世界史という分かれた概念は無いらしい構成だった。
で、上の4巻だが、面白かったのは産業革命、しかも紡績関連の自動機械が発明されていった頃の時代描写が凄かった。大体手仕事と、機械による自動化のいたちごっこが紡績作業の色々な段階で起きており、下手な自動化をするとそれまでブイブイ言わせていた人たちが、一気に職を失って、下手をすると発明した人を襲う暴動まで発展していく様が、簡単にだが生々しく描かれている。少し前の時代にはお金を帽子のバンドに挟んで肩で風切って颯爽としていた人が、次の時代には仕事が無くなって暴動を起こしているのである。歴史の話としてみると滑稽な事だが、当事者としてはたまらないモノだったのだろうな。